2005年07月13日

後日談。pt.5

下山後、友人と待ち合わせをした約束した時間まで三時間ほどの猶予ができてしまったので、「お中道(オチュウドウ)」というハイキングコースに向かいました。五合目ほどの標高をぐるりと回る道らしいのですが、ここでは色鮮やかな植物や岩場から力強く咲いた花、鳥が水を飲みに来る湧水などを見ることができました。特に鳥の水飲み場では、本物のカメラマンさんや写真好きな方々が並ぶ横で一緒に鳥が来るのを待ち、偶然にも鳥を見つけられたというおまけまでつきました。

五合目に戻り友人と合流した後静岡側に向かい、富士宮口付近の登山道清掃ボランティアに参加しました。富士山は来訪者の増加と共にゴミの量が増えており、登山道内外に捨てられるゴミも多いことから、環境問題の一つとして語られるものになっていました。環境にやさしいトイレの設置や登山者へのマナー徹底の呼びかけ、環境教育の機会を増やすなど取り組みは盛んですが、周辺自治体の仲が悪く一致した取り組みを行えないなど、問題もまだまだ数あるようでした。登山者だけでなく地域の生活者も協力した取り組みというのは、行政主導で行うのは本当に難しいものなのだと感じました。

目いっぱい楽しんでちょびっと考えた初の富士山は、再会を期せずにいられない力強い引力を持っていました。帰りの車の中で、少しだけ泣きそうになりました。

新宿〜河口湖口五合目までのバス料金:2,600円
山頂売店での水(500ml):500円
途中で補給した飲み物:1l
移動した標高差(五合目〜山頂):1500m
全行程の所要時間(五合目往復):11時間

富士山という経験:priceless(プライスレス)

お金で買えない価値がある。
マスターカードは持ってませんがなにか。

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BGM:"( )" by Sigar Ros
posted by ぶん at 05:25| Comment(2) | TrackBack(0) | 富士山日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

後日談。pt.4

剣が峰までの道は、「お鉢めぐり」と呼ばれているコースのようでした。平坦だったこともあり30分もかからずに、3776m、本当の山頂に到着しました。幸いなことに晴れ渡り、途中知り合った人とあほのようにはしゃぎ合いました。富士山は、結果を求めそれを得られたことで楽しめる場所だ、と思いました。逆に言えば、プロセスはあまり楽しめないのではないかと言うことなのですが、得られたものは瞬間的であっても強く心に刻まれるものでした。道は単調でまた前述のように歩きやすものでは決してなく、特に夜間の登山だったため、尾瀬のように途中の風景や植物を観察し喜ぶことも余りありませんでした。しかし、そのような長い道を経てこそ辿り着いた山頂とそこからの光景、日の出は、やはり登って良かったと、確実に感じさせました。

下山の楽しみは、スピード感でした。登山道と下山道が分かれているのですが、やはり下山道も砕けた砂利状で歩くことを楽しむには難しい道でした。時間も早く同じ時間に下山する人もほとんどいなかったので、走って下ることにしたのでした。「富士登山駅伝」を独りで(下りのみ)演じながらドドドと下っていると頭が痛くなってきましたが、自分は持病で頭痛を持っており痛みの扱いには慣れていたので、休むことなく下り続けることができました。これも後から知った話なのですが、高山病には登りでなるものと下りでなるものがあるらしく、どちらも水分不足(脱水症状)と急激な気圧の変化を原因に起こるとのことでした。自分の場合は高山病だったのかどうかわかりませんでしたが、ひどいものでなくて良かったと思いました。

posted by ぶん at 05:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 富士山日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

後日談。pt.3

04:00amを回った頃、日の出を見るべく外で陣取ることにしました。既に登山者があちこちで白み始めた空にカメラを向けていました。自分はデジタルカメラとポラロイドカメラ、携帯のカメラを持って行ったのですが、デジタルカメラは電池切れのためその役目を果たす前に舞台から去ることになってしまいました。携帯の電池残量を気にしながら待つこと約20分、東の空が真っ赤に染まり始めました。まるで雲海の彼方が燃えているかのような、真っ赤な赤でした。西の空はまだ暗く、そのコントラストとグラデーションもとても美しいものでした。周りの人たちも感嘆の声を口々に、ここまでの道のりに対する征服感と今ここにいる喜びをかみしめているようでした。雲が厚く顔を出す瞬間の太陽の輪郭は見えなかったものの、興奮は明るさに比例して急激に上昇していくのでした。自分は独りで登ったのですが、独りでこの瞬間を独占できる嬉しさと、仲間と瞬間を共有できない寂しさが同時に寄せてきました。

その後しばらくは、カメラマンのようにして過ごしました。独りだったこともあり、あちこちから「お兄さーん、シャッター押してー」と言う声が途絶えませんでした。老夫婦、外国人のグループ、企業の社員研修のグループ、女子大生のグループなど、本当に国籍を問わず性別を問わず人種も身分もたぶん宗教も問わず、誰もが富士山に来ていることに、また嬉しくなりました。

posted by ぶん at 05:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 富士山日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

後日談。pt.2

自分が登ったのは河口湖口という入山口からでした。道は溶岩の砕けた砂利状の部分が多く、歩きやすいとはとても言えないものでした。足が踏ん張れないこともしばしばで、コツを掴むことが必要でした。コツは最後まで掴めませんでした。その辺りに自分の運動神経の限界を感じました。夜間の登山は初めてで、出発の直前にヘッドライトを購入していました。斜面が急でなく登山者も多い八合目付近までの道では、ライトはほとんど使わずに登れました。途中の山小屋でもやはり英語が飛び交っていました。印象に残ったのは、彼女(と思われる女性)に向かって彼氏(と思われる男性)が放った"Why are you moving so fast!?!?"という言葉でした。そんなカップルの山頂までの無事と行く末に思いを馳せながら山小屋を後にし、以降あまり休憩をいれずに登っていると思っていたよりも早く(02:00amくらい)山頂に到着してしまい、困り果てました。後から聞いた話なのですが、富士山は火口をぐるりと一週まわる全ての部分が山頂と呼ばれており、剣が峰(3776m地点)は自分が辿り着いた山頂地点(富士山頂浅間大社奥院)から歩いて30分くらいのところでした。真っ暗な中での登頂はあまり面白く無さそうなので一息つくことにしました。風は冷たさを増し、かいた汗をどんどんと冷やし、体力と熱を容赦なく奪っていきました。風をしのごうと山小屋の前でポンチョにくるまっていると、運良く中から人が出てきて、「(風をしのげる)トイレで休んだらいいよ」と教えてくれました。山小屋には入れてくれないのかーそりゃそうだよなーとか思いながらトイレで休んでいると、6人ばかりのフランス人グループが入ってきました。自分のフランス語学習の不真面目さを後悔していたら、中の一人が英語で話しかけながらカッパエビセンを差し出して仲間に入れてくれました。寒さで口が回らずタジタジでしたが、富士山頂というレアな場所で思わぬ国際交流を楽しむことができました。登山という試練を共にしたものだけが味わえる、カッパエビセンの味でした。

posted by ぶん at 05:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 富士山日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

後日談。pt.1

長過ぎです。覚悟を。

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登ろうと思い立ったのは、登山の二・三日前でした。以前登った人から、新宿から富士山行きのバスが出ているという話を聞いていたのでまずはバスを予約してみました。自動音声の予約サービスで、世の中のハイテク具合に驚きました。

出発当日の朝、睡眠時間は一時間くらいでした。眠い目をこすってバイトに行き、一日働いた後の出発でした。よく耳にする「誰でも登れる」というコピーを信じて、地図も持たずに出発しました。新宿からのバスは20時近くの出発で、山頂で日の出(ゴライコウ)を見ようと目論む人でバスはほぼ満席でした。前に聞いていた通り、外国人の登山者がとても多いようでした。たまたまかもしれませんが自分が乗ったバスの乗客も、七割くらいが欧米系の外国人でした。「相席した外国人と友達になれるのでは!」と意気込んで乗り込んだのですが、自分の隣の席は日本人でした。その人は東京での仕事を辞め地元で出馬するために帰省する途中富士山に寄り道するという、なかなかタフな人生を歩もうとする人でした。しかも奇遇なことに苗字が同じでした。タフな人生について語ってってもらいながらバスに揺られることたったの二時間、バスが五合目に到着しました。マイカー規制をしているものの都心から二時間というアクセスの良さが、これだけの人気を呼んでいるのだと思いました。

posted by ぶん at 05:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 富士山日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月09日

山頂。

天気:晴天!下から霧が迫ってるけど、負けねぇ!

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3776mです。天気が良くなって本当によかった。

山頂にもたくさんの人が集まっています。みんなそれぞれに、達成感に溢れた、満足そうな表情をしています。かく言う僕も、さっきからニッコニコ。ニッコニコ。なんてピースフルな空間。ニッコニコ。

きっとまた来ます。


posted by ぶん at 05:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 富士山日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ようやく。

image/blogbeside-2005-07-09T04:46:33-1.jpg

泣きそうです。言葉はいらないですね。

posted by ぶん at 04:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 富士山日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

九合目?

天気:越したと思った雲に追いつかれました。霧で視界がだいぶ悪くなっています。

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九合目はどこにあるかわかりませんでした。表示出てないのかも。
とにかく寒いです。唸る風の冷たさが半端ない。

ペースが速過ぎたようで、周りに人がいなくなりました。みんな途中の山小屋で休憩して、日の出にあわせて頂上を目指すようです。僕もこの辺で休もうと思います。

次は山頂から。


posted by ぶん at 01:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 富士山日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月08日

八合目。

天気:相変わらずの星天。

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砕けた溶岩の道だった七合目までとはうって変わって、岩場。傾斜もかなり。

登山者が行列状になりペースもややゆっくりに。

連なる山小屋の灯りがきれい。人間もなかなかやるよね。


posted by ぶん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 富士山日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

七合目。

天気:星天。

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六合目には気がつきませんでした。順調なペースで登っているようです。

どんどん、星が近づくんです。久々に星を見ています。

もう雲海は突破したようです。下に目をやると、雲の中からぽつりぽつりと登山者の懐中電灯が浮かんできます。

風はかなり冷たく、かいた汗をあっという間に冷やしてしまいます。そろそろ出発します。


posted by ぶん at 23:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 富士山日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

五合目。

天気:曇り。やや霧がかってます。

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結構冷えてます。空は真っ暗だけど山小屋の明かりがポツリと。道はまだアスファルト。以下リアルタイム更新(目指します)。
posted by ぶん at 22:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 富士山日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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